隣地の枝が越境していたら

今日は【2021年物権法改正】について
シェアしたいと思います。

宅建士の試験でもよく出ている
隣から根っこが伸びてきたら勝手に切ってOK。
だけど、枝が伸びてきたら勝手に切っちゃダメ。
切る場合には裁判が必要。

そんなこと言っても
溝やトユに落ち葉が詰まって
水が流れないよー!!!
と言いたくなるような不思議なルールです。

ところが、2021年物権法改正(相隣関係)
により変わることになったので
以前にも投稿しましたが、
今日は詳しく解説しますね。

ただ、施行日はまだ確定していませんので
ご注意くださいませ。

公布(2021年4月)から2年以内の施行
とされていますので、
おそらく、2023年4月頃に施行される
と思われます。

①竹木所有者に枝の切除を催告した
  にもかかわらず、
  相当期間内に切除しないとき、

②竹木所有者又はその所在を知ることが
 できないとき、

③急迫の事情があるとき

においては、
土地所有者が、隣地の竹木の枝を
自ら切り取ることができる。

この場合は
隣地の使用も認められているようです。

また、隣地の竹木の枝が
境界線を越える場合において、
竹木が共有のときは各共有者は、
その枝を切り取ることができる。
という規定が設けられました。

この規定によって、
越境されている側の土地の所有者としても、
共有者の一人に対し枝を切除させること
についての給付判決を得れば
代替執行の方法により強制執行をすることが
できるようになります。

竹木が複数人の共有である場合においては、
各共有者は単独で枝を切り取ることができる
こととされたのです。

現行民法において竹木の所有者が
枝を切除しない場合には
枝を越境された土地の所有者が、
竹木所有者の所在を探索し、
当該所有者に対する枝の切除請求訴訟を
提起して、請求認容判決を得た上で、
これを債務名義として強制執行により
竹木所有者の費用負担で第三者に切除させる。

という、めんどくさい手間に時間がかかる
この手続は、管理の妨げとなっていました。

そこで、隣地の管理をより円滑に行うことを
可能とする観点から、一定要件の下で
越境された土地の所有者が枝を自ら切り取る
ことを認めたものです。

<まとめ>
1)竹木の所有者に枝を切除するよう催告した
  にもかかわらず、竹木の所有者が
  相当の期間内に切除しないとき。

2)竹木の所有者を知ることができず、
  又はその所在を知ることができないとき。

3)急迫の事情があるとき。

この規定によって、2022年頃には
隣地が所有者不明土地であっても、
適切に対処することが可能になります。

だけど、枝が伸びてきたら
勝手に切っちゃいたくなりますよね(-_-;)